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おことば 戦後皇室語録 島田雅彦編著
いったい何ゆえにこんな本を読んだのかというと、先日みた「太陽」で、自分がまったくもって天皇のことを知らない。ということを確認して、昭和天皇についての本(「太陽」のHPで紹介されていた)の中で、とっつきやすいのではないかと思われる本をまず手にしたのです。
島田さんの本はいくつか読んでいたので・・・。
図書館で借りてきたのですが、横にあった外国人の方が書いた「昭和天皇」(映画で一番の参考になったという本)は上下巻の恐ろしく重そうな本だったので、とりあえず前知識として読んでみるかなーと思ったのです。
実際にわりとすんなりと読めてしまいました。
不思議な存在だなあ、という気持ちはさらに深まりましたが、やっぱり自分は戦後史のことをまったく理解できていないのだと改めて気づきました。 話は横にそれますが、三島由紀夫の話をいろんなところで読んだけれども全然よくわからない・・・。
ほかにもいろいろ考えることは山ほどありましたが、結局「お前は本当に勉強不足だな」とあらためて自分に言い聞かせた本でした・・・。
思ったよりも良い本だったと思います。
さて、そこでいくつかの疑問。 ここで昭和天皇のお言葉については島田さんは「昭和天皇」と書かれ、今上の天皇陛下については「明仁天皇」と書かれている。 そういえばダレも「平成天皇」なんて言わないよね。
あまりはっきりとはおぼえていないけれど、昭和天皇はご存命のときから「昭和天皇」と呼ばれてなかったっけ? あと本とは関係ないけど、昭和天皇について外国人と話すときに、何て英語でいうたらええんかなーと考えた。 「Emperor of Showa」???そんなんで通じるの?と思ったけど「先の天皇」というたら「ああ、ヒロヒトのこと?」って言われたことがある。 でも私は裕仁という名前ではほとんど認識することはないし、今の天皇だって「天皇陛下」であって「明仁」天皇っていわれても、ダレ? とか思ってしまう。 不思議なもんだ。
それから、この本を読んで自分たちが天皇の一世で元号が代わり、昭和何年、平成何年、 と認識してることに何の疑問ももってないことに結構驚いた。そういえば、なんで疑問におもわないんだろう?って。
意識はしてないけど、私たちの根底には「天皇」の存在は(象徴として)刻み込まれているのかもしれないなと感じた。
私の天皇の記憶は、うちの祖父である。
天皇が病気にかかり、その病状が毎日テレビのニュースで伝えられたとき(血圧とか発表されてたよね、毎日)
祖父はテレビでじっとそのニュースをみていた。
ある日朝早く、私と弟が寝ている部屋のテレビを付け、「おきなさい。天皇陛下がなくなられた」といってそのニュースを見せられた。 私にはそれがどうしたの・・・という感じしかなかったけれど、強烈な思い出として残っている。 祖父もかなり妙なひとだったので・・・ 祖父の思い出でもあるんだけど。 祖父くらいの年齢だと昭和の天皇陛下の死はあまりに重い出来事だったんだろうな。
そういえば祖母は皇太子のご成婚をビデオに撮りたいと言い出し、ビデオデッキを購入し、私に使い方をレクチャーさせた。 後にも先にも祖母がビデオを使ってるのをみたのはあの成婚パレードの放映だけだ。