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大阪市の図書館フェスティバルの催しに行ってきました。

すみません・・・すっごい変な格好をしていきました。なぜかと申しますとその催しの後にラファウ・ブレハッチの
リサイタルに行く予定だったからです。

さて、憧れの高村薫さんをはじめて拝見いたしました。 うわああ。

しかし!内容はとても興味深い、本を作る話。 先生の執筆後の話が中心で、価格設定や装丁をする工程や
そのときの裏話や苦労話。 フォントの種類や字組みについて。 

いやああ、かなり真剣に聞いていました。 特に装丁のデザインを起こすときの話は多田さんのような方でもやっぱりいろいろ作って一つに決められるんだなーとか。 まったく別の視点で作ってみるというのもアリなんだなあと、参考になりました。 まあ私の場合はそんなに頻度があるわけでもないのですが。

あとは今の私たちの世代(20代から30代と名指しされましたからね・・・)の日本語の貧弱さについて
お話をされていました。まったくもってその通りで、自分でも身に染みて感じています。
言葉にすることの難しさ。語彙の少なさ。 なによりも私たちの世代は「日本」を知らなさすぎるし
その危機感も持っていない。 なんとも情けない話です。

今自分で誇れるのは、あの就職氷河期を乗り越え、 苦節は多々ありましたが(転職何回したっけな。
4回?5回?)ようやく自分から「働きたい」という会社に(強引に・・・)入ったということでしょうか。
前の会社で保守的な人が多いなか、自分のアグレッシブさは誇れるものではないのではないかなあと
最近は思う。それはまあ関係ない話ですが。

ま、今回の講演じゃなくてもいろいろなところで先生がお話されていることですし、自分自身でも感じていることたっだので。あらためて生できいてみると、やはり身に染みます。英語も必要だけど、日本語も勉強せねばならんのだなと改めて感じるわけです。

しかし、すべての内容に頷けたわけではありません。

今の日本語を堕落させてるのは、出版社もかなり原因を作り出しているように私は思います。
今の店頭に並んでいる本。 あれはお手本になるような日本語なのでしょうか? 
今の芥川賞、直木賞を受賞した作品をみて、なにを学べるのでしょうか?

やはり、出版社も「企業」であるには代わりがありませんから。売れるものを作るというのは仕方がないと
認識しています。しかし、私たちが接するものの(日本語の)レベルが下がってきているのであれば、
おのずと私たちのレベルも下がります。図書館もそうです。図書館のレベルすら下がってきている気がします。
市立中央図書館のヤングコーナーにいってみてください。 エロ(ホモ)本だらけでびっくりしましたよ・・・ (いやエロ本を出すなというわけではなく、エロ本は隠れてみるから楽しいのであって、あんなに読んでくださいねと開架されるとこちらも困ってしまう・・・)

図書館とはいったい何か。という前提が根底から揺らいでいるのだろうと思うのです。
今日の話には出てきていませんでしたが、京極さんがおっしゃっていたことがありました。
そのへんで手軽に買える読み物だけが増えても 確かに利用者は増えるでしょうが、 一般人には手に入りにくい本の開架が少なくなっては ただの貸本屋とおなじになってしまう。 それは(公共としての)図書館といえるのかということです。 本筋とは離れましたが。

それから、これは質問でインターネットやコンピュータ化している本についての話でおっしゃっていたことですが
Googleの話。 たぶんGoogleが図書館の本をDB化し、それを閲覧できるシステムを作りたいと言ったことをいいたかったんだとおもうのですが (編集者は検索システムがとおっしゃっていましたけれども)

あきらかに知的財産権の侵害(著作権の侵害)であると。 まあそうでしょうね。そう考えて当たり前ですが。
それは出版社としての保守的な意見だろうなと私は思いました。じゃあ図書館はいいのかと思えるわけです。なぜかというとGoogleは世界の統一国家があればそこの世界政府でありたいというスタンスなんで・・・(それもどうなのと思いますが) そうなったらみんな便利でしょー いやあすごいねえー というだけなんだと思うのです。いわいるインターネットに図書館を作るという発想。 まあネットにつながってしまえば、その後の乱用するかもしれない人は止められませんから・・・ 侵害といえば侵害なんだろうけど、それを真っ向から否定するから保守的だなあと思うのです。 インターネットに図書館を作る。 でもそれは著作権の侵害になってしまう。 (しかしネットにあったら便利にはなる) じゃあそれをどうにか侵害しない方法でできないのか。とどうして考えないのだろう? ということを私はいいたかった。べつに実現しなくても良いのです。どうしてそういう考えが浮かばないのかなという疑問は常にあります。

YouTubeのことにしてもそうです。日本は「侵害である」とつぶすことしか考えていない。
しかしアメリカでは一部の企業は「それを利用しよう」と考える。 この差はなんなのか。ということです。

そこで日本は著作権に関しての考えが凝り固まりすぎだなあと思ってしまう。

でもまあ、あの方々と直に話せる機会はないでしょうから。わたしはこうやって自分で思うことを自分が表現できる範囲内で自分のブログに書くくらいしかできませんけれどね。

いろいろまた考える種をうえつけられた講演会でした。

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