逃亡したい
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太陽を曳く馬〈下〉 | |
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読み終えました。 というのはちょっと語弊があるかもしれません。
なぜならば、下巻の僧侶たちの問答はまったくあたまに入っていないからです。
読みはしても まったく頭に入らなかった。 情けないほど自分の能力のなさを感じました。
そうですね、でもなんとなく、この本の”問いかけ”の一部はつかめたのではないかな、と思います。
これはあくまでも私感ですが、 この本は高村先生なりの禅問答なのではないかな。と。
うまく言い表せているという気もしない言葉なのですが。
ずっと雄一郎と僧侶たちの問答、 雄一郎の思考、(思考というか、慟哭というか、自傷というか)
を読んでいると 先生ご自身の宗教に対する疑問とか、世に対する怒りとか そういうものを
自問自答されているのではないか、 とおもうところがたくさんありました。
そうじゃないかもしれませんよ。 私なんか足下にも及びませんから・・・・ もっっと 大きななにか
があるのかもしれません。
ただ、 いきなり人に殺されるもの。人を殺め、社会に殺されるもの。自ら死を選ぶもの。自ら”壊れる”もの
その対比とか、そういうものへの問いかけ。
だから「考えてください。あなたの頭で」とつきつけられている気がします。
でも雄一郎の目線で見ると、 やはりむなしい。 紙一重なんだよな。
そのなかで、唯一 祐介との電話だけが、彼を彼に戻してるんだなあ。と 最後思いました。
ああ、おにいちゃん・・・・
それにしても、ほんとうに読むのが大変な作品です。
とくに頭が拒否した宗教関係のところは本当に再読する必要があります。
それが修行なのでしょうか・・・・
追記:池澤夏樹先生の書評をみつけました。 さすが先生。私がわからなかったところが面白い!と。
はあ、 メモとって再読します
http://mainichi.jp/enta/book/news/20090913ddm015070016000c.html
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